悲しき別離(サントドミンゴ:ドミニカ共和国)

2008.09.19(金)


 ハイチからここに戻ってきたのは14日、今回のサードミッションでカリブ海最後になるこの国(ジャマイカとバハマは狙撃対象から外した)で私はのんびりと過ごすことにした。

 東カリブ海やハイチは基本的には労働力で連れてこられた黒人奴隷が主体の国だが、ここは新大陸最初の入植の地であり、スペイン系を数多く見る。

 サントドミンゴはその歴史地区が世界遺産に登録されており、私はここでトイレシャワー、クーラー、ケーブルテレビ冷蔵庫付の宿に5連泊を条件に一泊900ペソ(約2900円)で泊まる事にした。
 これより安い宿が無いわけではないが、カリブ海最後の地でこれぐらい贅沢してもバチは当たらないだろう。なんと言ってもこの後はヨーロッパ、シングルになんか泊まれないだろうし、それにこの値段はこれでも今まで泊まってきた東カリブ海の小国の島々よりも安いのである。


 サントドミンゴの旧市街、カリブ海でたった二つ、首都が世界遺産に登録されている街の一つ(もう一つはキューバのハバナ)だけあって、その街並は歩いていて心地よい

 旧市街の街並
 

 中心の教会
 

 旧市街入口前の公園にある墓
 

 中にある要塞とそこからの眺めた海、川の部分と海との色のギャップが凄い。
 

 日時計と、その近くの橋から眺めた旧市街
  

 そして夜景シリーズ

 旧市街の中心コロンブス広場とメインストリート
 

 さらにその付近
 

 旧市街の中の通りと旧総督府
 

 コロンブスの子孫が3代にわたって住んだというアルカサルとその前の広場
 





 サントドミンゴはとにかく蒸し暑い、日中は30度を超え、スコールシーズンであることから雨も一日数回、雨がやんだ後にはそこから発生する水蒸気で湿度は90%前後だ。

 だが、クーラー付の部屋に泊まっているのでホテルに戻りさえすれば大丈夫だ。

 それにここは人口200万人を超える都市、見所は旧市街だけでなく郊外にも点在している。私は時間の許す限り観光を続けた。


 コロンブス記念灯台。中にコロンブスの遺体が安置されている
 

 スペイン人に追われた先住民が隠れて住んでいた湖のある洞窟、ロス・トレス・オホス。
 

 水族館、サントドミンゴ市民自慢できれいで近代的、そして水中の中を歩いているような気になるとガイドブックには書いてあったがそれほどたいしたことはなかった。
 

 ドミニカ共和国の文化の中心、文化広場。“この程度で中心とは!”と思うほどしょぼい。色々あった博物館に入れば印象が変ったのかもしれないが、公園に入ってパッと見で博物館に行く気をなくしてしまった。
 

 

 だが嬉しかったのはマック、東カリブ海はKFC、サブウエイはあれどもMacは一軒も無し、最後にMacに行ったのはスリナム(ガイアナにもなかった)だったのでついつい食べてしまった。実に1ヶ月ぶり。残念な事に旧市街から歩いて30分以上かかるので食べたのは一回だけだが・・・満足です・・・
 


 そして旧市街に泊まっていた車に貼られていた謎の日本語・・・
 


 意味がわかる人がいたら教えてください・・・



 サントドミンゴを私はたっぷりと堪能していた・・・


 だが・・・



 ここであった事はそれだけではない・・・



 ここでは悲しい別離(わかれ)もあったのだ・・・



 以前にも少し記事を書いたが私には大切にしている恋人がいる・・・


 一度メキシコで別れを告げたつもりだったが・・・

 彼女のあまりに魅力的なことから

 その後よりを戻し・・・

 また逢瀬を重ねるようになっていたのだ・・・


 だが・・・


 その付き合いもこれでお仕舞いだ・・・






 出国日、サントドミンゴの空港に向かう。もちろん彼女も一緒だ

 空港までの道


 私は人目も憚らず、空港までのタクシーの中、彼女と数度熱い接吻を交わす・・・

 そして空港に到着、チェックインを済ませるとまだ少し時間が・・・

 ゲートをくぐって出国してしまえば・・・もうこの先彼女と会う事はない・・・

 私はイミグレーションへ向かうのを躊躇い、ぎりぎりの時間まで彼女と接吻を交わす事にした・・・

 空港の外で・・・
 



 思い起せば・・・


 いつでも彼女が隣にいた・・・



 私の嬉しい時、辛い時、悲しい時、困難に直面した時、そして危機に陥っている時・・・



 私を黙って慰めて、そして前に進む力と勇気を与えてくれたのは彼女の力だ・・・


 彼女がいなければ・・・


 今まで旅行を続けてこれたのか・・・



 飛行機の出発まで後1時間、そろそろゲートをくぐって中に入らなければならない・・・




 私は名残惜しそうに、最後に彼女にもう一度、熱いキスを交わす。


 これで彼女とは・・・お別れだ・・・



 私は小さく彼女にこう囁く


 「ボン・シャンス(フランス語で幸運を)」


 私の好きな言葉だ、別にフランス語がしゃべれるわけではないが、この言葉の持つ響き、最愛の彼女に送るにふさわしい一言だろう・・・


 そうして別れを告げた後、私は後ろを振り返る事も無く、ゲートをくぐる・・・


 出国審査はスムーズだ。飛行機の出発を待つ間・・・


 私は彼女のことをまた思い起こしていた・・・




 彼女には感謝の気持ちしか浮かんでこない・・・


 いままで・・・いままで本当に・・・本当に有り難う・・・


 こんな私にずっと付き合っていてくれて・・・



 君がいたお陰で世界はばら色だった・・・


 だが・・・



 これからは私は私一人の道のりを歩いていかなければならない・・・




 最後にもう一度言わせてくれ・・・



 有り難う・・・有り難う・・・僕のタバ子よ・・・!!


 最後の彼女、マルボロライ子
 



 そう、この先の目的地は物価の高いヨーロッパ、タバコ代も信じられないくらい高い。
それに最初の目的地ドイツで知人の厄介になる予定だがその知人は大のタバ子嫌い、「タバ子を吸ったら殺す!」とまで明言されている。アコモデーションの高いヨーロッパで・・・泣く子と地頭と宿主に逆らうなど考えようも無い・・・

これではもうノーチャンスだ・・・


大好きな彼女だったが・・・


もう・・・ここで別れるしかなかったのだ・・・


タバ子よ・・・



有り難う・・・そしてさようなら・・・




注:参考にメキシコでの記事は
さらば!恋人よ!!( メキシコシティー・メキシコ) 
永遠のチャレンジャー( サンクリストバル・メキシコ) 
となります。






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